2025 12 06

祝!あなぶきアリーナ香川 ベルサイユ賞 最優秀賞受賞

ユネスコ「ベルサイユ賞」スポーツ部門・最優秀賞受賞
──世界が認めた“瀬戸内の新しい景観”──**

2025年12月5日、香川県にとって、そして高松市にとって歴史的なニュースが飛び込んできました。
先月こちらでも紹介しましたベルサイユ賞に選出された今年2月にオープンした あなぶきアリーナ香川(香川県立アリーナ) が、ユネスコが主催する世界的建築賞 「ベルサイユ賞(Prix Versailles)」 のスポーツ部門で 最優秀賞(=世界一美しいアリーナ) を受賞したのです。

この賞は“建築の世界遺産”とも呼ばれ、世界中の空港・美術館・ホテル・商業施設などの中から、デザイン性と文化性に優れた建築物が選ばれる非常に権威ある国際賞。
日本の建築がスポーツ部門で最優秀に選ばれるのは 今回が初めて。まさに快挙です。

香川県の建築が世界に選ばれた——そのニュースは、私たち地元で暮らす者にとって誇らしい出来事でもあり、地域の未来に大きな可能性を感じる瞬間です。

この記事では、

  • なぜあなぶきアリーナが世界に評価されたのか
  • 建物そのものの魅力
  • 香川の観光・街づくりへ与える影響
  • 地域の不動産市場への波及効果
    を、せとうち不動産の視点からわかりやすくまとめます。


■ ベルサイユ賞とは?

世界が注目する“美しい建築”を讃える国際賞

ベルサイユ賞は、2015年にユネスコが創設した比較的新しい国際建築賞です。
世界中からノミネートされる建築の中から、その 外観・内装・デザインコンセプト・都市への貢献度 を評価し、最も優れた作品を「最優秀賞」として選定します。

◇ 主な特徴

  • パリのユネスコ本部で授賞式
  • 建築家や哲学者、デザイナー など多彩な専門家が審査
  • 部門は空港、ホテル、美術館、商業施設、スポーツ施設など 計8部門
  • 内装特別賞外装特別賞 も存在
  • “その都市の価値を高めたか” が重要な評価ポイント

アマン京都(ホテル部門/2020年)、下瀬美術館(美術館部門/2024年)などがこれまでの日本の受賞例ですが、スポーツ施設での日本最優秀は今回が初めて。

歴史的にも非常に価値のある受賞となりました。


■ あなぶきアリーナ香川が評価された理由

──海・街・人をつなぐ“瀬戸内らしさ”を形にした建築

今回の受賞理由を細かく見ていくと、香川らしさが随所にちりばめられていることが分かります。

1|SANAA(妹島和世+西沢立衛)による世界レベルのデザイン

設計は世界的建築ユニット SANAA
金沢21世紀美術館など、国際的にも高く評価される作品を数多く手がけています。

あなぶきアリーナの特徴は、なんといっても 白くやわらかな“ひょうたん形”のフォルム
瀬戸内の島々を思わせる曲線の連なりは、遠くから見ても唯一無二の存在感を放ちます。

2|自然とつながる圧倒的な開放感

審査員が特に評価したのは、

  • 壁を極限まで減らした“つながりのある空間”
  • 自然光が降り注ぐ透明感のある内部
  • 海・港・街をシームレスにつなぐ動線設計

という、建物の外と内が美しく連続している点でした。

アリーナ内部は、競技エリアと交流エリアの間に壁がなく、光が柔らかく広がる視界の広い空間。
大規模施設でありながら“閉じこもらない建築”を実現しています。

3|サンポート高松の風景に溶け込む造形

評価コメントにも、

「広場、公園、港を一体化させ、街と海をつなぎ、瀬戸内の景観を新しい価値として再構築した」

とありました。

アリーナ単体の美しさだけでなく、
“街の景観全体を整える存在として機能している”
という点も大きな評価理由です。


■ あなぶきアリーナがもたらす地域への影響

──観光・街づくり・集客・不動産市場の観点から

アリーナの誕生は、単なる建物の新設に留まりません。
実際、オープン後わずか数ヶ月で、

  • サザンオールスターズ
  • 乃木坂46
  • 大型スポーツイベント
  • プロジェクションマッピング

など、大規模な催しが次々と開催され、県外から多くの来訪者が訪れています。

1|観光都市・高松の新たなランドマークへ

瀬戸内国際芸術祭の玄関口であるサンポート高松に位置しているため、美術館や芸術祭を訪れる外国人観光客にも認知されやすく、国際的な観光拠点としての価値が一段と高まりました。

2|周辺商業エリアの活性化

イベント時の飲食店需要、滞在需要、周辺サービス需要が非常に高まり、
高松駅〜港〜サンポートエリアの回遊性も向上。

今後はホテル・飲食店・物販の新規参入も見込まれます。

3|不動産市場への影響

せとうち不動産として注目しているのは、以下の変化です。

  • 周辺マンションのブランド価値向上
  • ナイトタイムエコノミーの拡大による商業需要増
  • 都市型居住への関心アップ
  • サンポートエリアの地価安定・上昇要因に

特に「港に近い=不便」というイメージが薄れ、
“海を感じられる都市生活”がブランド化する可能性があります。

世界に認められた建築がある都市は、居住満足度が大きく向上する傾向があり、長期的には香川の人口流入にも良い影響を与えるでしょう。


■ 建築賞は「街の未来をつくる」力を持っている

ベルサイユ賞の大きな意義は、
“建築が都市の魅力そのものになる”
ことを世界が再確認する点にあります。

地方都市の多くが悩むのは、人口減少や消費の低下ですが、
美しい建築が生まれ、それを中心に人が集まり、文化が育ち、街に新しいにぎわいが生まれると、その地域全体が持続的に発展していきます。

あなぶきアリーナ香川の受賞は、
まさに香川の未来に向けたシンボルの誕生です。


■ 地元として、この建築をどう育てていくか

せとうち不動産としては、今回の受賞を単なる“ニュース”で終わらせず、地域全体の価値向上につなげていきたいと考えています。

□ 香川の魅力を外に発信する

アリーナの景観は、瀬戸内海の美しさを象徴する存在。観光・移住・事業進出の面でもアピールポイントになります。

□ サンポートエリアの将来像を描く

今後の商業、住宅、オフィスの計画において、アリーナの存在は非常に大きな意味を持つでしょう。

□ “建築が街を変える”事例を地域に増やす

今回の成功をきっかけに、香川県内で質の高い建築や公共空間が増えていけば、街の価値はさらに高まります。


**■ まとめ

──あなぶきアリーナ香川は、香川の未来を象徴するランドマークへ**

今回のベルサイユ賞最優秀の受賞は、

  • デザイン
  • 建築技術
  • 都市との調和
  • 人々の居心地の良さ

これらすべてが国際的に認められた証です。

世界から見て“香川に行く理由”がまた一つ増えました。

そして、この建築があることで、
高松という街の魅力はさらに深まり、
地域経済や不動産市場にも確かなプラスとなります。

瀬戸内の海と街をつなぐ白いアリーナ。
これから何十年も、香川の新しい象徴として愛され続けることでしょう。

◻︎◻︎出典:COOL KAGAWA あなぶきアリーナ香川が最優秀 ユネスコのベルサイユ賞
     https://www.coolkagawa.jp/news/entry-5186.html

【本日の一曲】
Miles Davis – E.S.P.