努力したくても、努力させてもらえない時代に生きている
「最近の若い人は努力しない」
こんな言葉を、どこかで聞いたことがある人も多いと思います。
ただ、今の社会を少し冷静に見てみると、
そもそも“努力をしづらい構造”が出来上がってしまっている
という側面も、確かに存在しているように感じます。
働き方改革、コンプライアンス、ハラスメント対策。
どれも必要で、大切な取り組みです。
長時間労働や理不尽な叱責が当たり前だった時代に比べれば、社会は間違いなく前進しています。
一方で、こうした流れの中で
「努力したいと思っても、環境がそれを許さない」
そんな状況も増えてきているのではないでしょうか。
「頑張りすぎないこと」が正解になった社会
働き方改革以降、
・残業はできるだけしない
・業務時間外の勉強や連絡は控える
・無理をさせない、無理をしない
こうした考え方が、かなり一般的になりました。
これは決して悪いことではありません。
むしろ、これまでが無理を強いすぎていた、と言うべきでしょう。
ただ、その反面で
「もう一歩踏み込みたい」
「今はしんどいけど、成長のためにやってみたい」
そう思った人に対しても、
「そこまでやらなくていい」
「やりすぎはよくない」
と、ブレーキがかかる場面も増えています。
努力=美徳
という価値観が薄れ、
努力=リスク
と捉えられる空気も、少なからず存在しています。
能動的な人は、どんな時代でも動く
ただ、ここで一つ、はっきりしていることがあります。
それは、
どんな時代であっても、能動的に動く人は必ずいる
ということです。
・言われなくても学ぶ
・与えられた仕事の一歩先を考える
・時間外でも、自分の意思でスキルを磨く
こうした人たちは、制度や時代がどうであれ、やります。
逆に言えば、
受動的な人は、やらなくても済む理由が増えた
とも言えます。
「やらなくても怒られない」
「やらなくても評価は平均」
そうなると、人は自然と“やらない方”に流れます。
平均値と中央値は、静かに下がっていく
この構造が続くと、何が起きるか。
まず、
平均的に“やらない人”が増えます。
能動的な人は一定数いますが、
全体としては
・最低限の仕事だけ
・求められたことだけ
という層が厚くなっていきます。
すると、平均値は下がり、中央値も下がります。
「普通」が、以前よりも低い水準になる。
これは、誰かが怠けているからではなく、
社会構造として、そうなりやすい
という話です。
全体の力は落ち、差は広がる
もう一つ起きるのが、
できる人と、できない人の差が大きくなることです。
能動的な人は、
・スキルを積み上げ
・経験を増やし
・判断力を磨いていく
一方で、受動的な人は、
・環境に守られながら
・最低限をこなす
この差は、短期的には目立ちません。
しかし、5年、10年と時間が経つと、
取り返しがつかないほど広がります。
皮肉なことに、
「みんなを守るための制度」が、
結果として
個人間の格差を拡大させてしまう
側面もあるのです。
「努力しない自由」と「努力できる自由」
ここで考えたいのは、
努力を強制すべきかどうか、ではありません。
本当に大切なのは、
努力しない自由と同時に、
努力できる自由も守られているか、
という点です。
・もっとやりたい人が、やれる
・挑戦したい人が、挑戦できる
・失敗しても、学びに変えられる
こうした余地がない社会では、
静かに力が落ちていきます。
誰も不幸にならない代わりに、
誰も強くならない。
それは、長い目で見ると、
とても脆い状態です。
能動性は、才能ではなく姿勢
能動的であることは、
特別な才能ではありません。
・自分で考える
・自分で決める
・自分で動く
ただそれだけです。
環境のせいにしないこと。
制度を言い訳にしないこと。
もちろん、無理をする必要はありません。
でも、
「今の自分にできる一歩」
を、自分で選ぶかどうか。
そこに、大きな差が生まれます。
これからの時代をどう生きるか
働き方改革の時代は、
「守られる時代」でもあります。
同時に、
自分で自分を育てないと、誰も育ててくれない時代
でもあります。
会社が、社会が、上司が、
成長を用意してくれるわけではありません。
用意されているのは、
「最低限、困らない環境」だけです。
そこから先に進むかどうかは、
完全に個人の選択になります。
努力をしないことは、悪ではありません。
でも、
努力を放棄することが、
将来の自分を楽にしてくれるとも限りません。
静かに分かれていく未来
これから先、
声高に競争を煽られることは減るでしょう。
でも、水面下では、
能動的に動く人と、そうでない人が、
静かに、確実に分かれていきます。
努力した人だけが報われる時代、
ではありません。
努力する人だけが、選択肢を持てる時代
なのだと思います。
どんな時代でも、
やる人はやる。
だからこそ、
「やれる自由」を、自分の中から手放さないこと。
それが、この時代を生き抜くための、
一つの大切な姿勢なのかもしれません。
【本日の一曲】
The Buggles – Video Killed The Radio Star
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