2026 03 07

相続した空き家を売ると税金が3,000万円控除?

「空き家の3,000万円特別控除」をわかりやすく解説

近年、日本では空き家問題が大きな社会課題になっています。
相続した実家が空き家になったまま放置されるケースも多く、管理不足による倒壊や景観悪化などが問題視されています。

こうした状況を改善するために国が設けている制度が

**「空き家の譲渡所得3,000万円特別控除」**です。

この制度を活用すると、相続した空き家を売却した際の利益から最大3,000万円を控除できるため、税金の負担を大きく減らすことができます。

今回はこの制度について

  • 制度の概要
  • 適用条件
  • 2024年からの改正ポイント
  • 注意点

などを分かりやすく解説していきます。


空き家の3,000万円特別控除とは?

まず制度の基本を理解しておきましょう。

この制度は正式には「空き家の発生を抑制するための特例措置」と呼ばれています。

簡単に言うと

相続した家を売ったときの利益から3,000万円を控除できる制度です。

通常、不動産を売却して利益が出ると「譲渡所得税」がかかります。

例えば

売却価格
−取得費
−諸費用

この差額が利益になり、そこに税金がかかります。

しかしこの制度を使えば 最大3,000万円まで利益を減らすことができる ため、場合によっては税金がほとんどかからないケースもあります。


制度の目的は「空き家問題の解消」

日本では空き家が急増しています。

特に多いのが 親が住んでいた家を相続したが、誰も住まなくなった家 です。

空き家が増えると

  • 老朽化による倒壊
  • 防犯・防災リスク
  • 景観悪化
  • 地域の資産価値低下

など様々な問題が発生します。

そこで政府は「売却しやすい環境をつくる」ためにこの税制を導入しました。

税金が軽くなれば

  • 売却を検討する人が増える
  • 空き家の流通が増える

という効果が期待されています。


適用される基本条件

この制度は誰でも使えるわけではありません。
いくつかの条件があります。

主なポイントは次の通りです。

①被相続人が住んでいた家であること

対象となるのは 亡くなった方(被相続人)が住んでいた家 です。

賃貸住宅や別荘などは対象外になります。


②相続後3年以内に売却すること

売却期限は 相続開始から3年を経過する年の12月31日まで です。

例えば

2024年に相続した場合、2027年12月31日までに売却する必要があります。


③昭和56年5月31日以前に建築された住宅

対象になるのは 旧耐震基準の住宅 です。

昭和56年6月以降の住宅は
そもそも耐震基準が新しいため対象外になります。


④売却価格は1億円以下

売却価格が 1億円を超える場合は対象外 になります。


2024年からの制度改正ポイント

2024年(令和6年)から制度が少し使いやすくなりました。

大きな変更点を紹介します。


①制度期間が延長

この制度は当初2023年まででした。

しかし空き家問題が続いているため 2027年12月31日まで延長 されています。


②売却後の解体でも適用可能

以前は

  • 売却前に解体 または 耐震改修

が必要でした。

しかし改正により 売却後に解体する場合でも対象 になりました。

条件は 売却した翌年の2月15日までに解体 することです。

これにより

  • 解体費用を買主が負担する
  • 売主はそのまま売却

という取引もしやすくなりました。


③老人ホーム入居でも対象に

以前は 亡くなる直前まで住んでいること が条件でした。

しかし、高齢者が

  • 介護施設
  • 老人ホーム

に入居するケースが増えています。

そのため 一定条件を満たせば施設入居でも対象 となりました。


実務で多いケース

実際の不動産取引では次のようなケースが多いです。

ケース①

実家を相続

誰も住まない

解体して土地売却

この場合でも 3,000万円控除の対象 になります。


ケース②

古い家付きで売却

買主が解体

この場合も 2024年以降は適用可能 です。

ただし、解体の確認が必要 になるため

売買契約の内容が重要になります。


注意しておきたいポイント

この制度を使う際は注意点もあります。


①自治体の証明書が必要

申告時には「被相続人居住用家屋確認書」という書類が必要になります。

これは 市町村役所で発行 されます。


②確定申告が必要

この控除は 自動で適用されるものではありません

必ず 確定申告 が必要になります。


③買主の協力が必要な場合も

売却後に解体するケースでは

  • 解体の証明
  • 書類提出

などで

買主の協力が必要 になることがあります。

そのため 売買契約で特約を入れる ことが重要です。


相続した空き家は早めの判断が大切

相続した実家は

  • 思い出がある
  • いつか使うかもしれない

と考え、放置されるケースが多いです。

しかし空き家を持ち続けると

  • 固定資産税
  • 管理費
  • 草刈り
  • 修繕

などの負担が続きます。

さらに老朽化が進むと 資産価値も下がってしまいます。

そのため

  • 売却
  • 賃貸
  • 解体

などを含めて 早めに方向性を決めることが大切です。


まとめ

空き家の3,000万円特別控除は

相続した家を売却する際の大きな節税制度

です。

ポイントをまとめると

  • 相続した実家の売却が対象
  • 最大3,000万円控除
  • 相続から3年以内に売却
  • 制度は2027年まで延長
  • 売却後の解体でも適用可能

という特徴があります。

相続した空き家は 税金・管理・将来リスク など多くの問題があります。

しかし今回紹介した制度を活用すれば 税金の負担を抑えながら売却することも可能です。

もし、

  • 実家を相続した
  • 空き家の扱いに悩んでいる
  • 売却を検討している

という方は、制度が使えるかどうかを含めて ぜひ、せとうち不動産にご相談ください。


◻︎◻︎国土交通省 空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)
  https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000030.html

【本日の一曲】
Mei Semones – Tora Moyo

◻︎◻︎せとうち不動産 https://setouchi-fudosan.com/◻︎◻︎