庭に咲いた「南米の桜」ラパチョの話
今年も季節が巡り、庭の木々が少しずつ表情を変えていく中で、ひときわ目を引く存在があります。
それが、我が家のラパチョの木。
今年はこれまで以上に、たくさんの花を咲かせてくれました。
■ ラパチョとの出会いとご縁
この我が家のラパチョ、実は少し特別な背景を持っています。
もともとは南米・パラグアイから苗の状態で持ち込まれたもので、数十年前に日本にやってきていて、今では2階建ての家より高いところまで育っています(7〜8mくらい?)。
そして、ご縁があって現在は私が引き継ぎ、大切に育てています。
普段あまり意識することはありませんが、こうして異国の地からやってきた植物が、年月を経て今も元気に花を咲かせているというのは、なんとも不思議で、少しロマンを感じます。
■ 日本では珍しい?ラパチョの魅力
ラパチョは南米原産の木で、特にパラグアイでは「国木」とされるほど親しまれている存在です。
原産はブラジルで、南米の広い地域に分布しています。
日本ではまだまだ馴染みが薄く、見かける機会も多くはありません。
福岡市立植物園や沖縄の街などで見ることができるようですが、四国・香川県ではなかなか珍しい存在ではないでしょうか。
そんなラパチョですが、見た目の印象はとても日本人にとって親しみやすいものです。
■ 「南米の桜」と呼ばれる理由
ラパチョの花を一言で表すなら、まさに「南米の桜」。
春先、葉が出る前に一斉に花を咲かせ、木全体がピンク色に染まる様子は、日本の桜ととてもよく似ています。
遠くから見ると、まるで桜が満開になったかのような景色が広がります。
パラグアイでは、
「ラパチョの花がすべて散ったら春が来る」
と言われるほど、季節の移ろいを感じさせる象徴的な存在です。
なんだか、日本人が桜で春を感じる感覚と、とても似ていますよね。
◻︎◻︎半年前頃のパラグアイのラパチョ。南半球なので夏冬逆です。
■ 我が家のラパチョの変化
そんなラパチョですが、実は一昨年まではほとんど花を咲かせていませんでした。
環境の影響なのか、木の成長段階なのかは分かりませんが、
「今年も咲かないかな」と思う年が続いていました。
ところが昨年、ようやく少しだけ花をつけ始め、
そして今年はさらにその数が増え、しっかりと“開花”と言える状態に。
年々少しずつ変化していく様子を見ると、植物も生きているんだなと改めて感じますし、
時間をかけて育てていく楽しさも実感します。
■ ラパチョはお茶としても知られている
ラパチョは観賞用としてだけでなく、実は「ラパチョ茶(タヒボ茶)」としても知られています。
南米では古くから、先住民によって民間療法として利用されてきた歴史があり、
樹皮の内側部分を煎じて飲まれてきました。
「免疫力を高める」「体に良い」などと言われることもありますが、
一方で科学的な根拠については十分とは言えず、
過剰摂取による副作用なども報告されています。
そのため、あくまで嗜好品として楽しむ程度にとどめることが大切です。
こうした側面も含めて、ラパチョは“文化とともにある植物”という印象を受けます。
■ 植物がつなぐ、場所と時間
今回ラパチョの花が咲いたことで、改めて感じたのは、
植物は「場所」と「時間」をつなぐ存在だということです。
遠く南米からやってきた一本の木が、
日本の庭で根を張り、季節を感じさせてくれる。
そしてそれを見て、また別の国の風景や文化に思いを馳せる。
なかなか海外に行く機会がなくても、
こうした小さなきっかけで世界とつながる感覚を持てるのは、植物ならではの魅力かもしれません。
■ 香川県でラパチョを見たい方へ
もし「実際にラパチョを見てみたい」という方がいらっしゃいましたら、
タイミングが合えばご覧いただくことも可能です。
満開の時期は限られていますが、
桜とはまた少し違った雰囲気の“南米の春”を感じていただけると思います。
■ たかが一本の木、されど一本の木
普段の生活の中では見過ごしてしまいがちな庭の木。
でも、その一本一本にストーリーがあり、歴史があり、そして季節があります。
ラパチョの花が咲いた今年、
そんな当たり前のことを、少しだけ深く感じることができました。
来年はさらに多くの花を咲かせてくれるのか。
それともまた違った表情を見せてくれるのか。
これからも、この木の成長を楽しみに見守っていきたいと思います。
◻︎◻︎ウィキペディア ラパチョ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%91%E3%83%81%E3%83%A7
【本日の一曲】
Samantha Schmütz & Adrian Younge – Nosso Reflexo
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