2026 10 29

観音寺にホテルが増えている!ホテルラッシュで街はどう変わる?

最近、観音寺市内でホテルが増えていると感じませんか?

2025年には「ホテルルートイン観音寺」が開業し、2026年には「HOTEL AZ 香川観音寺店」がオープン。さらに、以前からあったホテルも新しいブランドに生まれ変わるなど、西讃地域の宿泊事情が大きく変わってきています。

実は、香川県全体でもホテルの新規開業が相次いでいます。ただし、その中身を詳しく見てみると、少し面白いことがわかります。


2026年に開業した大型ホテル、実は新築ばかりではない?

ホテル業界の調査によると、2026年に香川県で開業した80室以上のホテルは、合計5棟・686室。

この数字だけを見ると、県内にホテルが一気に増えたように感じます。

ところが、内訳を確認すると、新築として確認できたのは次の2施設です。

  • HOTEL AZ 香川観音寺店(158室)
  • HOTEL AZ 香川三木店(158室)

合わせて316室が新たに供給されたことになります。

一方、高松市の「JRクレメントイン高松兵庫町」は、以前のホテルの建物を改装して営業を開始。「スマイルホテル観音寺」も、旧ホテルシェトワ観音寺のリブランドです。

つまり、すべてが新しい建物というわけではありません。

そして注目したいのが、新築ホテルの大きな動きが、高松市中心部ではなく観音寺市や三木町で起きているという点です。


観音寺のホテル客室数は約2.9倍に!

ホテル業界の調査では、観音寺駅から半径2km圏内の客室数は、2017年の267室から2026年には786室へと増加しています。

約9年間で、客室数はおよそ2.9倍。

特に、2025年のルートイン開業と2026年のHOTEL AZ開業による影響は大きく、短期間で宿泊できる人数が増えました。

もちろん、客室が増えれば、それだけで街がにぎわうとは限りません。ホテルを利用する人が増え、飲食店や観光施設などにも足を運んでくれることが大切です。

では、なぜ観音寺や三木町に、これほどホテルが増えているのでしょうか?

観光だけじゃない!ホテルを利用する人たち

ホテルというと、旅行や観光で泊まる場所というイメージがありますよね。

しかし、地方のビジネスホテルを支える大切な需要のひとつが、仕事で訪れる人たちです。

観音寺市や三豊市には、食品や紙製品などの製造業が集まっています。工場の設備工事やメンテナンス、取引先との打ち合わせなど、仕事で地域を訪れる人には宿泊先が必要です。

さらに、観音寺市は四国八十八ヶ所巡りの拠点にもなります。高速道路を利用する人にとっても、移動途中に泊まれるホテルがあることは便利です。

一方、三木町には香川大学医学部附属病院があります。患者さんの付き添いや医療関係者の研修など、観光とは違う宿泊需要が考えられます。

ホテルの立地には、それぞれ地域ならではの理由があるんですね。


ホテルが増えると、宿泊料金はどうなる?

ここは少し気になるところです。

調査会社が公開データなどから推定した2026年9月の平均客室単価は、観音寺市が約6,653円、高松市が約8,620円でした。

観音寺市は前年同月と比べて約5%下がった一方、高松市は約6%上昇しています。

これは、新しいホテルが増えたことだけが原因とは言い切れませんが、観音寺では同じ価格帯の客室が増え、ホテル同士の競争が強まっている可能性があります。

宿泊する側にとっては、選択肢が増え、価格やサービスを比較しやすくなるのはうれしいこと。

ただし、ホテルを運営する側にとっては、客室を埋めるだけでなく、適切な価格で利益を確保することが課題になります。

ちなみに、香川県のビジネスホテルの客室稼働率は、観光庁の統計で2026年1〜7月の平均が約69%。前年同期を上回っています。

ホテルが増える一方で、宿泊需要も一定の強さを保っているようです。ただし、統計の集計方法にも変更があるため、単純な比較には注意が必要です。


ホテルの増加は、観音寺の未来につながる?

ホテルが増えることは、地域にとってチャンスにもなれば、競争が厳しくなる要因にもなります。

出張で訪れた人が、地元のうどん屋さんや飲食店に立ち寄る。仕事で何度も訪れるうちに、観音寺や三豊を好きになってくれる。そんな流れが生まれれば、宿泊施設の増加は地域の活性化にもつながります。

一方で、ホテルの新築には多額の費用がかかります。土地が比較的安い地域でも、建築費が高ければ簡単に採算が取れるわけではありません。今後は、新しいホテルがどれだけ地域の需要を取り込めるかが重要になりそうです。

そして、2028年には瀬戸内国際芸術祭の開催も予定されています。開催時期には宿泊需要が高まる可能性があり、県内各地のホテルにとっても追い風になるかもしれません。

不動産の仕事をしていると、建物そのものだけでなく、その街にどんな人が訪れ、どんな暮らしや仕事が生まれるのかも気になります。

観音寺にホテルが増えていることも、単に建物が増えたという話ではありません。

人の流れが変わり、街の使われ方が変わる。その変化が、これからの観音寺をどう変えていくのか。

地元の不動産屋として、そんな視点でも地域の動きを見ていきたいと思います🏡

※客室数・宿泊単価などは、ホテル業界の調査会社による集計・推定値を含みます。実際の成約価格や稼働率とは異なる場合があります。


◻︎◻︎HotelBank 香川のホテル新規開業2026、686室のうち純増は観音寺・三木の316室 — 高松2棟は既存建物の転換
  https://hotelbank.jp/investment/kagawa-hotel-openings-2026-kanonji-miki-net-new-316-rooms/


【本日の一曲】
Battles – Atlas

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