高松・丸亀町商店街の再開発をけん引した古川康造さん、ご逝去を悼んで
高松市の中心部にある「高松丸亀町商店街」。
香川県に住んでいる方なら、一度は訪れたことがあるのではないでしょうか。
お買い物や食事を楽しんだり、イベントに立ち寄ったり。高松の街なかを歩くときに、自然と足が向く場所のひとつです。
その丸亀町商店街の再開発を中心となって進めてこられた、高松丸亀町商店街振興組合理事長の古川康造さんが、2026年10月16日、69歳でお亡くなりになりました。
直接お会いしたことはありませんが、地元香川だけでなく、全国的にも知られた方でした。
心よりご冥福をお祈りいたします。
■ 全国から注目された商店街再生の取り組み
地方都市では、郊外に大型ショッピングセンターが次々とできる一方、昔ながらの商店街から人が減り、シャッター街になってしまう問題が長年続いています。
香川県も例外ではありません。
高松丸亀町商店街も、かつては多くの人でにぎわっていましたが、時代の変化とともに中心市街地の空洞化が課題となりました。
そこで再生に向けた取り組みを進めたのが、古川さんをはじめとする地域の方々です。
古川さんは2007年に商店街振興組合の理事長に就任。民間主導の再開発を推進し、商店街を単なる買い物の場所ではなく、人が暮らし、集まり、交流する場所へと変えていく取り組みをけん引されました。
その成果は全国的にも注目され、歴代の総理大臣をはじめ、全国各地から多くの関係者が視察に訪れるようになりました。
地方の商店街再生という難しい課題に対し、地域の人たちが主体となって道を切り開いたことは、本当に大きな功績だと思います。
■ お店を並べるだけでは、街は再生しない
丸亀町商店街の取り組みで興味深いのは、単に新しい建物を建てたり、おしゃれなお店を誘致したりするだけではなかったことです。
商店街の再開発では、土地の所有権と利用権を分ける仕組みなどを活用し、権利関係が複雑な土地でも共同で建物を整備できるよう工夫されました。
さらに、商業施設だけでなく、マンションや医療施設なども整備。買い物をするために訪れる場所から、実際に人が暮らし、日常生活を送る場所へと発想を広げていきました。
考えてみれば、街に必要なのはお店だけではありません。
住む人がいて、働く人がいて、食事をする場所があり、病院があり、ちょっと休める広場がある。
そうした日常の積み重ねが、街のにぎわいにつながっていくのだと思います。
商店街の再生は、建物を新しくするだけでは実現できない。地域の未来を見据えた仕組みづくりと、そこに暮らす人たちの思いが必要なのだと感じます。
■ 不動産の仕事をしているからこそ感じること
私自身、香川県で不動産の仕事をしています。
日々、土地や建物を扱いながら感じるのは、不動産は単なる売買の対象ではないということです。
家があれば、そこに暮らしがあります。
土地があれば、その場所で商売を始めたり、新しい生活をスタートさせたりすることができます。
そして、一つひとつの建物や土地が集まって、街の風景や地域の魅力がつくられていきます。
人口減少や空き家の増加など、地方の不動産を取り巻く環境は決して簡単ではありません。
だからこそ、今ある建物や土地をどう生かすのか、どうすれば人が集まり、暮らし続けたいと思える地域になるのか。
不動産に携わる私たちにも、考え続けなければならない課題があります。
古川さんが取り組まれてきた丸亀町商店街の再開発は、香川県内だけでなく、全国の街づくりに多くのヒントを残してくださったのではないでしょうか。
■ 地域の未来を考え、行動すること
今回の訃報に接し、改めて感じたのは、街の未来は誰かが用意してくれるものではない、ということです。
地域の課題に向き合い、関係する人たちと話し合い、時間をかけて形にしていく。
言葉にすれば簡単ですが、実際には大変なご苦労があったことと思います。
直接お話しする機会はありませんでしたが、香川の街づくりに大きな足跡を残された古川康造さんに、心から敬意を表したいと思います。
これまでのご功績に感謝するとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
◻︎◻︎高松丸亀町商店街
https://kame3.jp/
nippon,com 中心市街地のにぎわいを取り戻す:復活を遂げた高松丸亀町商店街
https://www.nippon.com/ja/in-depth/d00466/
サーパスマンション インタビュー「高松丸亀町商店街振興組合 理事長 古川さん」
https://www.384.co.jp/ritsurinmg/Interview3.html
【本日の一曲】
李曉川 Xiaochuan Li – 豐收 Harvest
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