天然素材を組み合わせたインテリアが人気。理由は「癒し」だけじゃない?

現在、内装のリフォームに向けてお客様と打ち合わせを重ねている中で、カタログをめくっていて改めて感じたことがあります。
それは、木や石、リネンといった天然素材を使ったインテリアが、ここ最近また一段と増えているなぁということ。
このようなスタイルは「オーガニックモダン」と呼ばれ、数年前からじわじわと注目されてきましたが、今年も引き続き人気の兆しです。
「オーガニックモダン」とは、シンプルなモダンデザインに、木材や石材、リネンなどの天然素材を組み合わせたスタイル。
無駄を削ぎ落としつつも、素材そのものの質感を生かすことで、ナチュラルで温かみのある空間をつくり出すのが特徴です。
具体的なポイントとしては:
- 木製の家具や石のカウンター、リネン素材のカーテンなど、自然の風合いが感じられる素材を取り入れる
- ホワイト、ベージュ、サンドカラー、オリーブグリーンなどの「アースカラー」を基調とした配色
- 間接照明やウォームトーンの照明を使い、視覚的にも心地よい雰囲気をつくる
つまり、「シンプルなのに冷たくない」「洗練されているのに温かみがある」といった空間を目指す方には、まさにぴったりなインテリアスタイルなんです。
これまで私は、「こういった自然素材の人気は、毎日の忙しい生活の中で、少しでも癒やしを求めている人が増えているからかな?」と感じていました。
自然のものに囲まれて暮らすと、それだけで少し心が落ち着きますよね。
でも最近、もう一つ新しい理由に気づきました。
それが「AIの登場」です。
AIの急速な進化によって、これまで動物の中で「知能のトップ」としての地位を築いてきた人間の立ち位置が少し変わってきたように思います。
情報処理や分析では、もうAIに勝てない場面も増えてきました。
そんな中で、**人間らしさとは何か?本物のぬくもりとは何か?**を求める動きが、暮らしの中にも現れているように感じます。
つまり、「人工的なもの」への反動として、「自然のもの」や「手触りのあるもの」への回帰が起きているのではないか、と。
天然素材の人気が高まっているのは、癒やしだけでなく、「人間らしい感性」を大事にしたいという無意識の願いなのかもしれません。
暮らしに自然の温もりを取り入れることで、心も少し軽くなる。
そんな「オーガニックモダン」、これからリフォームや模様替えを考えている方に、ぜひおすすめしたいスタイルです。
【本日の一曲】
Judee Sill / That’s The Spirit