これからの住宅市場は「新築」から「住宅ストック活用」の時代へ
2026年3月27日に閣議決定した新たな**「住生活基本計画(全国計画)」**をあらためて考えてみます。この計画は令和8年度から令和17年度までの10年間、日本の住宅政策の方向性を示す重要な指針です。
住宅業界のニュースというと少し難しく感じるかもしれませんが、不動産を購入・売却したい方や、空き家を所有している方にとっては、とても重要な内容となっています。
住生活基本計画とは?
住生活基本計画は、2006年に施行された「住生活基本法」に基づき策定される、日本の住宅政策の基本方針です。
少子高齢化や人口減少が進む日本では、これまでのように「新しい家をどんどん建てる」という時代から、「今ある住宅を長く活用する」時代へと大きく方向転換しています。
今回の計画では、2050年を見据えた住宅政策が示されました。
これからの住宅市場は「住宅ストック」が主役
今回の計画で最も大きなポイントは、既存住宅(住宅ストック)の有効活用です。
これまで日本では、新築住宅が高く評価され、中古住宅は築年数が経つと資産価値が大きく下がる傾向がありました。
しかし今後は、
- 中古住宅の流通促進
- リフォーム・リノベーション
- 空き家の再活用
- 長寿命住宅の普及
といった取り組みが、これまで以上に進められることになります。
つまり、「中古住宅を買って住む」「古い住宅を活かす」という考え方が、国の方針として明確になったと言えるでしょう。
中古住宅市場は今後も拡大へ
実際に中古住宅市場は年々拡大しています。
矢野経済研究所の調査によると、中古住宅買取再販市場は2024年の約5.3万戸から、2030年には約7.6万戸まで拡大すると予測されています。
背景には、
- 新築住宅価格の高騰
- リフォーム技術の向上
- 住宅性能の向上
- ライフスタイルの多様化
があります。
これからは「中古だから価値が低い」という考え方ではなく、「きちんと管理された住宅には価値がある」という時代へ変わっていきそうです。
香川県でも重要になる空き家活用
香川県でも人口減少や高齢化が進み、相続による空き家の増加が課題となっています。
今回の計画では、相続住宅や空き家を放置するのではなく、若い世代や子育て世帯へ引き継ぎ、地域全体で活用していくことが重視されています。
これは地方都市にとって非常に大きな追い風です。
空き家をリフォームして住む、店舗として活用する、賃貸住宅として再生するなど、多様な活用方法が今後ますます広がっていくでしょう。
これから注目したい3つのキーワード
今回の住生活基本計画では、従来の住宅政策にはなかった考え方も見えてきます。
① 市場経済原理主義からの転換
住宅を単なる「資産」ではなく、人が安心して暮らせる生活基盤として考える方向へ変化しています。
価格だけでなく、地域とのつながりや暮らしやすさも重視される時代になります。
② 「建物」より「場所」を重視する時代
これからは住宅性能だけでなく、災害リスクや生活利便性、医療・買い物環境など、ロケーションの価値がますます重要になります。
「どんな家か」だけではなく、「どこに建っているか」が資産価値を左右する時代です。
③ 二地域居住・関係人口の拡大
テレワークの普及やライフスタイルの変化により、都市と地方の二拠点生活や、地域と継続的につながる「関係人口」の増加も国は後押ししています。
地方の住宅にも新たな役割が期待されており、香川県のような自然と利便性のバランスが良い地域は、今後さらに注目される可能性があります。
まとめ
今回の住生活基本計画は、「新築を建て続ける時代」から、「今ある住宅を大切に活かす時代」への大きな転換点と言えるでしょう。
人口減少が進む日本では、住宅を壊して建て替えるだけではなく、既存住宅を適切に維持・再生し、次の世代へつないでいくことが重要になります。
香川県でも空き家や中古住宅の活用は今後ますます重要なテーマになっていくはずです。
せとうち不動産でも、不動産の売買だけでなく、空き家活用やリフォーム・リノベーションのご相談を通じて、お客様一人ひとりに最適な住まいのご提案を行ってまいります。これから住宅購入や売却をご検討される方は、国の住宅政策の流れも意識しながら住まい選びを進めてみてはいかがでしょうか。
◻︎◻︎国土交通省 新たな住生活基本計画(全国計画)概要
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001991225.pdf
【本日の一曲】
Portishead – Roads
◻︎◻︎せとうち不動産 https://setouchi-fudosan.com/◻︎◻︎