2025 06 14

健康寿命を伸ばす住宅 ~家づくりで実現する健やかな暮らし~

年々日本人の平均寿命は延びていますが、「健康で自立した生活を送れる期間」、いわゆる健康寿命を延ばすことこそが、これからの暮らしで大切です。毎日長い時間を過ごす住宅は、健康寿命に大きく影響します。今回は、健康寿命を延ばす家づくりのポイントをご紹介します。

健康寿命とその重要性

健康寿命は「健康上の問題で日常生活が制限されない期間」を指します。2023年の日本人の平均寿命は男性81.09歳、女性87.14歳でしたが、健康寿命はこれより短く、平均寿命との差が「不健康な期間」です。この差を縮め、元気で長く暮らすために、住まいは重要な役割を担っています。

住宅が原因で起こる健康障害とは?

住まいの環境は健康に直結します。代表的な健康リスクは以下の通りです。

ヒートショック
脱衣所や浴室、トイレなど、家の中の急激な温度差によって血圧が大きく変動し、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす可能性があります。冬場の入浴中に多くの事故が発生しており、住宅の断熱・気密性の向上が予防策になります。

シックハウス症候群
建材や家具から発生する化学物質、カビ、ダニなどによって、頭痛やめまい、鼻炎、皮膚症状などが引き起こされます。対策としては、低放散の建材を選び、計画的な換気、こまめな掃除が必要です。

健康寿命を延ばす家づくりのポイント

1⃣ 断熱性・気密性の向上
家全体の温度差を小さくすることで、ヒートショックや熱中症のリスクを低減。冷暖房効率も上がり、省エネにもつながります。壁や床、窓に高断熱材を用いることが効果的です。

2⃣ 効率的な換気対策
高断熱・高気密住宅では空気のこもりを防ぐため、24時間換気システムが必須です。新鮮な空気を循環させ、カビや有害物質の蓄積を防ぎます。

3⃣ バリアフリー化
家の中の段差をなくし、手すりを設置するなどの配慮が、転倒事故を防ぎます。高齢になっても安心して暮らせる家づくりは、健康寿命を延ばす重要な要素です。

4⃣ 身体に優しい素材を選ぶ
ホルムアルデヒドなどの化学物質を含まない建材や家具を選ぶことで、シックハウス症候群の予防になります。

デザインだけでなく性能も大切に

戸建住宅を購入する際、外観デザインや間取りを重視しがちですが、住んでからの快適性や健康への配慮こそが長い目で見て大切です。耐震性や断熱性、気密性をしっかりと考慮した家は、光熱費も抑えられ、省エネ効果で家計にも優しい住まいとなります。

さらに、高性能住宅やリフォームには国や自治体の補助金、税制優遇が活用できる場合があります。これらの制度を上手に使い、健康で安心できる住まいづくりを進めていきましょう。

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【本日の一曲】
Beastie Boys / Sure Shot