2026 08 20

徳島で見つけた「浸水公園」!? 香川県民にはちょっと衝撃だった助任川の風景

先日の徳島市の阿波踊り最終日の最終演舞までしっかり楽しんで、帰る頃の23時前後。
さすがに夜も遅く、「今年の阿波踊りも終わったなぁ」なんて思いながら、徳島中央公園の横を通って駐車場まで帰っていました。

そこで、ふと気になったのが助任川沿いの公園

何やら地面が濡れているんです。

雨が降ったわけでもありません。

「ん? なんで公園の地面だけ濡れてるんだ?」

実は行きに通ったときから、助任川を見て、

「やけに水位の高い川だな?」

とは思っていたんです。

そして帰りに見てみると……

「これ、もしかして川の水、溢れてない?(笑)」

別の言い方をすると、

「川の水位が、公園の地面より高くなってない?」

という状態に見えました。


香川県民からすると、ちょっと衝撃

これ、徳島の方からすると「何をそんなに驚いているの?」と思われるかもしれません。

でも、香川県民の私からすると、結構な衝撃です。

香川県といえば、やっぱり「ため池」。

雨が少なく、昔から水不足に悩まされてきた香川県では、県内各地にたくさんのため池があります。

私の中では、川というのは「大雨が降ったときには水位が上がるけれど、普段はそれほど水がない」というイメージ。

そんな環境で暮らしていると、

「雨も降っていないのに、公園の地面まで水が来ている」

という光景は、なかなか見慣れません。

しかも私は不動産・建築の仕事をしているので、こういうものを見ると余計に気になってしまいます。

一緒に行っていた家族は……

誰も気にしていません(笑)。

「阿波踊りを見に来て、なんで川の水位を気にしてるの?」という感じです。

まあ、普通はそうですよね。


  ※※浸水している公園(徳島新聞より)



「海に近い川なら普通なのかな?」

そのときは、

「徳島は海に近いし、河口付近ならこれくらい普通なのかな?」

くらいに思っていました。

香川県民の感覚からすると珍しくても、海に近い地域ではよくある風景なのかもしれない。

そう思って、その日はそのまま帰宅しました。

ところが、家に帰ってからちょっと気になって調べてみると……

どうやら、私だけが気になったわけではなかったようです(笑)。

実は、この場所。

以前からSNSなどで話題になっていた場所だったんです。


「親水公園」ならぬ「浸水公園」

この場所は、徳島中央公園北側にある助任川河岸緑地内の「ふれあい広場」

いわゆる「親水公園」のような場所です。

ところが、満潮になるとベンチなどが水に浸かることがある。

その光景を撮影した写真がSNSに投稿され、

「ゲームや漫画の世界みたい」

「ベネチアみたい」

そして……

「親水公園ならぬ、浸水公園」

なんて呼ばれるようになったそうです(笑)。

さらに、SNSで話題になった後には、Googleマップ上の広場の名称まで誰かによって「浸水公園」と変更されていたとか。

もはや愛称として定着してしまった感があります。


なぜ公園が水に浸かるのか?

「いやいや、そもそもなんで公園が水に浸かるような場所にあるの?」

と思いますよね。

これについて、徳島新聞の記事では徳島市の担当者の説明が紹介されています。

この助任川河岸緑地は、河川敷(高水敷)として整備されており、助任川が増水した際には浸水することが想定されている場所なのだそうです。

つまり、設計上のミスとか、想定外の浸水というわけではありません。

むしろ、あえて水と近い場所として整備されているんですね。

満潮でも浸からないように公園全体を高くしてしまうと、増水したときに調整できる水の量が減ってしまう。

そのため、ある程度水が入ることを前提にしているとのこと。

そして、ふれあい広場が他の場所より低く設けられているのは、

「利用者に水などの自然により親しんでもらう」

という狙いがあるそうです。

なるほど。

そう聞くと、私が「川が溢れてる!」と思った光景も、実はきちんと考えられた河川空間の一部だったわけです。


不動産・建築目線だと、やっぱり気になる

こういう場所を見ると、どうしても仕事柄、

「この高さで大丈夫なの?」

「水位はどこまで上がるんだろう?」

「この土地の高さは?」

なんて考えてしまいます。

不動産や建築に携わっていると、普段の何気ない風景でも「土地」「水」「高低差」「災害リスク」などが気になるようになります。

香川県では水不足やため池を意識することが多い一方、徳島では川や海との距離、増水や潮位など、また違った水との付き合い方がある。
(ただし、香川県は地中の水も少ないので、建物建築時の地盤改良工事が不必要なケースが多かったりします)

同じ四国でも、土地によって自然環境との関わり方がかなり違うんだなと感じました。

ちなみに、この公園が水に浸かるのは、記事によると春や秋など、潮位が特に高くなる数日程度

一方、台風や大雨の際には公園への立ち入りが制限されるそうです。


「浸水公園」を見て思ったこと

阿波踊りを楽しんだ帰りに、たまたま目に入った「濡れた公園」。

最初は、

「川、溢れてるやん(笑)」

くらいにしか思っていませんでした。

でも、調べてみると、そこには河川と公園をどう共存させるかという、ちゃんとした考え方がありました。

不動産や建築の仕事をしていると、ついつい「建物」や「土地」そのものに目が行きがちですが、その土地がどんな場所にあって、川や海、地形とどう関わっているのかを見ることも大切です。

そして何より……

香川県民としては、「雨も降ってないのに公園が水浸し」という光景が、やっぱり新鮮でした(笑)。

阿波踊りを見に行ったはずが、最後に一番印象に残ったのが「浸水公園」。

こういう、ちょっとした違和感から調べてみると、その土地のことを知るきっかけになる。

不動産の仕事をしている人間としても、なかなか面白い発見でした。


◻︎◻︎徳島新聞 SNSで話題「浸水」公園はなぜ沈む? 徳島市に聞いてみた
  https://www.topics.or.jp/articles/-/425518#goog_rewarded


【本日の一曲】
Neil Young – Tell Me Why

◻︎◻︎せとうち不動産 https://setouchi-fudosan.com/◻︎◻︎