2026 11 04

エアコン暖房の風量「弱」は節電にならない?電気代が約60%増える意外な理由

冬になると気になるのが、毎月の電気代。

物価や電気料金の値上がりが続く中、少しでも光熱費を抑えようと、暖房の設定温度を下げたり、厚着をしたり、エアコンの使用を控えたりしている方も多いのではないでしょうか。

そんな冬の節電対策について、パナソニックが興味深い検証結果を発表しました。

なんと、エアコン暖房の風量を「弱」に設定すると、「自動」運転に比べて消費電力量が約60%も増えるというのです。

節電のつもりでやっていたことが、実は逆効果だったかもしれません。


冬の電気代、みんなはどれくらい気にしている?

パナソニックが実施した調査によると、今夏の電気代について「想定より高かった」と感じた人は53%。電気料金の値上げによる負担を感じている人は81%に達しました。

さらに、食品や日用品などの値上がりに不安を感じている人は90%。現在の家計に「余裕がない」と回答した人も67%となっています。

こうした状況を受け、今年の冬は節約のために暖房の使用をガマンしようと思っている人は56%。昨冬に実際に暖房をガマンした人も47%いました。

特に使用を控えたい暖房器具として最も多かったのがエアコンで、60%という結果に。

冬の電気代を何とか抑えたいという気持ちは、よく分かります。

ただ、節電の方法によっては、かえって電気代が高くなってしまうこともあるようです。


風量「弱」で電気代が約60%増える?

今回の検証は、パナソニックが約14畳の環境試験室で実施したものです。

室温2℃の状態から暖房を開始し、室温が20℃に到達するまでの時間と消費電力量を比較しました。

比較した条件は次の3つです。

  • きれいなフィルター+風量「自動」
  • 1年相当の汚れが付着したフィルター+風量「自動」
  • きれいなフィルター+風量「弱」

その結果、きれいなフィルターで風量を「弱」にした場合、「自動」運転に比べて室温20℃に到達するまで約40分も余計にかかりました。

さらに、消費電力量は約60%増加。

風量を弱くすれば電気代も安くなると思いがちですが、暖房の場合はそう単純ではないんですね。

理由は、暖かい空気が天井付近にたまりやすいこと。

風量が弱いと、せっかく暖めた空気が部屋全体に行き渡らず、足元まで十分に届きません。その結果、部屋が暖まるまでに時間がかかり、余計な電力を消費してしまうのです。


フィルターの掃除も大切です

もうひとつ、見逃せないのがエアコンのフィルター。

1年相当の汚れが付着したフィルターを使って風量「自動」で運転した場合、きれいなフィルターと比べて風量が約9%低下。室温20℃に到達するまで約1.3分長くかかり、消費電力量も約10%増加しました。

フィルターの汚れは、暖房効率にも影響するということですね。

エアコンのフィルター掃除というと、ついつい後回しにしてしまいがちですが、暖房を本格的に使い始めるこの時期に、一度確認しておきたいところです。


暖房をガマンするより、上手に使う

パナソニックが紹介している冬のエアコン節電術には、次のような方法があります。

 ・風量は「自動」に設定する
 ・フィルターを定期的に掃除する
 ・設定温度を上げすぎない
 ・サーキュレーターなどで暖かい空気を循環させる
 ・窓からの冷気や熱の流出を抑える
 ・エアコンのオン・オフを適切に使い分ける

また、暖房の電気代は、外気温と設定温度の差が大きいほど高くなる傾向があります。冬は夏よりも温度差が大きくなりやすいため、暖房のほうが電気代の負担を感じやすいのです。

一方で、寒さを我慢しすぎるのも考えもの。

WHO(世界保健機関)は、冬の室温について18℃以上を推奨しています。特に高齢者や小さなお子さんがいるご家庭では、室内の寒さにも気を配りたいですね。


住まいの断熱性能も、冬の快適さを左右する

今回の話はエアコンの使い方が中心ですが、住宅そのものの性能も、冬の暖房効率に大きく関係します。

例えば、窓から冷気が入り込んだり、暖めた空気が外へ逃げたりする住まいでは、エアコンを頑張って運転してもなかなか暖かくならないことがあります。

内窓の設置や窓の断熱改修、天井・壁・床の断熱性能を見直すことも、住まいの快適性を高める方法のひとつです。

もちろん、住まいの状態や工事内容によって費用や効果は異なりますが、毎年の光熱費や冬の暮らしに不満を感じている方は、暖房器具だけでなく住宅の断熱について考えてみるのもよいかもしれません。

節電のために暖房をガマンするのではなく、エアコンの使い方を見直し、住まいの性能も上手に活用する。

今年の冬は、そんな視点で暖かく快適に過ごしたいですね。


◻︎◻︎PRTIMES 節電のつもりが逆効果?暖房の節電NG行動をパナソニックが検証。風量「弱」で暖まりが約40分遅れ、消費電力量は約60%増加 67%が「家計に余裕がない」、56%が「今冬暖房利用ガマンしたい」と回答
  https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001253.000024101.html

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