2025 06 01

新築5000万円時代に考える、四国での住宅取得の選択肢

住宅価格がついにここまで来たか…と驚いた方も多いかもしれません。
住宅ジャーナリストの山下和之さんによると、**大手ハウスメーカーの注文住宅は1棟あたり5000万円を超えるのが「当たり前」**になってきたそうです。

実際、大和ハウスや積水ハウス、三井ホーム、ヘーベルハウスといった大手各社の最新の決算資料を見ても、平均単価は軒並み5000万円台。中には6000万円近い価格帯の住宅も珍しくありません。

もちろん、これらの住宅はハイスペックで、断熱性・耐震性・省エネ性能など、暮らしの安心と快適を追求したものばかり。ツーバイフォー工法やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)など、時代に合った仕様が標準になりつつあり、価格上昇はある意味「必然」ともいえます。

とはいえ――
私たちが住むここ四国、香川県をはじめとした地域では、首都圏や関西圏に比べると平均所得が低く、5000万円以上の注文住宅を検討できるご家庭はまだまだ限られています。

では、どうすれば住宅取得が現実的になるのでしょうか?
そこで改めて注目したいのが、中古住宅の購入+リフォーム・リノベーションという選択肢です。

香川県内でも、築10年以内の「築浅」の中古住宅であれば、住宅性能も十分確保されており、立地や間取りによっては「ほぼ新築に近い暮らし」を手に入れることが可能です。それでも価格は新築より数段リーズナブル。浮いた分の費用を内装のアップグレードや設備の最新化にあてれば、より理想に近づけることもできます。

築年数が古い住宅でも、構造がしっかりしていれば、購入価格を大きく抑えることができます。水回りや内装など、必要な部分だけをリフォームすれば、費用も最小限に抑えられ、全体の取得コストを賢くコントロールすることが可能です。立地や日当たりなど基本条件が良ければ、快適な住まいに生まれ変わらせることも十分可能です。リノベーション前提で物件を探す方も、年々増えてきています。

また、最近では住宅ローンの選択肢も増えてきました。
建築費の高騰に伴い、借入額も大きくなっているため、40年ローンや50年ローンといった、より長期のローン商品も登場しています。これにより、月々の返済額は抑えられるものの、「返済が終わる頃には定年退職後…」というケースも出てきており、生涯設計とのバランスを考える必要があります。

その点でも、中古住宅の活用は現実的な選択肢となります。
仮に築10年の住宅を購入したとしても、35年ローンで完済すれば返済終了時の年齢にも余裕が生まれます。住宅にかけるお金を「支出」ではなく「投資」と捉えるなら、最初にかけすぎないというのも立派な戦略です。

もちろん、新築には新築の良さがあり、自由設計や最新性能を求める方にとっては魅力的です。ですが、土地・建物ともにコストが上昇している今だからこそ、「中古を買って、自分らしく整える」という考え方にも目を向けていただきたいなと思います。

私たち地元の不動産屋としては、地域の相場や将来性、暮らしやすさをよく知っているからこそ、無理のない住宅取得をサポートしていければと思っています。

ぜひ一度、気になるエリアでどんな中古住宅があるか、相談してみてください。

■■出典:ダイヤモンド不動産研究所
     「大手ハウスメーカーの注文住宅は5000万円超えが標準に! ツーバイフォーの主流化で今後さらに高額化するか」
     https://diamond-fudosan.jp/articles/-/1112633

【本日の一曲】
Benny Sings / Beat Tape