2025 06 21

そもそも、不動産(ふどうさん)って、なんのこと?

みなさん、「不動産(ふどうさん)」という言葉、どこかで耳にしたことはありますよね。ニュースやCM、あるいはドラマの中でもよく出てくる言葉かもしれません。でも、「不動産って、なんのこと?」と聞かれると、うまく説明できない方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな「不動産とはなにか?」について、やさしくお話してみたいと思います。

「動かない資産」=不動産

まず、「不動産」という言葉の意味ですが、読んで字のごとく、「動かない資産(しさん)」ということです。ここでいう資産とは、お金になるもの、つまり“財産”のこと。

たとえば、車や時計、おもちゃやスマホなどは、持ち運べる動く資産。「動産(どうさん)」と呼ばれます。

それに対して、不動産とは、動かせない資産。つまり、**地面(土地)と建物(家)**のことです。

ちょっと専門的に言うと、民法という法律の中にある第86条では、不動産について「土地およびその定着物(ていちゃくぶつ)」と定められています。

定着物とは、地面にしっかりくっついて動かないもの。建物のほかにも、庭にある立木(たちき)や石垣(いしがき)なども含まれます。でも、ざっくり言うと「地面と家」と覚えておけば大丈夫です。

「買える」のが日本の不動産

私たちが暮らす日本では、この土地や建物といった不動産を、お金を出して**「買う」ことができます**。そして買った人が、その土地や建物の**「所有者(もちぬし)」**になります。

所有者になるということは、「ここは自分のもの」と法律で認められ、自由に使うことができるということです。たとえば、自分がそこに住んでもいいし、誰かに貸して家賃をもらうこともできます。

つまり、不動産を持つことは、「生活の拠点を得ること」であり、また「資産として活用できるものを手に入れること」でもあるのです。

ちなみに、不動産は英語では “Real Estate”(リアルエステート) といいます。「リアル」は「本当の」、「エステート」は「財産」や「土地」の意味。まさに「本当の、しっかりとした資産」という感じですね。

不動産は「宝」にも「負担」にもなる

不動産は、人生の中でもとても高価で大きな買い物です。その分、うまく活用すれば、将来にわたって安心して暮らせる「宝」になります。

でも、使い方や選び方を間違えると、逆にお金や手間ばかりかかってしまう「負担」になってしまうこともあります。

よく「負動産(ふどうさん)」という言葉を耳にしますが、これは「不動産」が「負の資産」になってしまった状態を表しています。

たとえば、誰も使っていない古い家を持ち続けると、税金や修繕費がかかり、売るに売れず困ってしまう…ということも。

ですから、みなさんがこれからの暮らしの中で豊かに生きていくためには、「不動産とはなにか」をきちんと知っておくことが、とても大切なのです。

「地目(ちもく)」と「道路」の話

ところで、不動産の中でも「土地」を買う場合、ちょっと気をつけておきたいポイントがあります。

それは、「その土地に家が建てられるかどうか」。

土地には「地目(ちもく)」と呼ばれる分類があり、「宅地(たくち)」と書かれていれば、住宅を建てるための土地であることを意味します。

実は、「家を建てるための土地には、その土地が幅4メートル以上の道路に、2メートル以上くっついていなければいけない」というルールがあるのです。

このルールは、安全のためにとても大切なものです。なぜなら、万が一火事や病気などの緊急事態が起こったときに、消防車や救急車がきちんと入ってこられるようにするためです。

道がなかったり、狭すぎたりすると、建築の許可が下りない場合もあるので、土地を買う前にはしっかりと確認することが必要です。


最後に

不動産と聞くと、なんとなく難しそうなイメージがあるかもしれません。でも、実際は「地面と家」という、とても身近なものの話です。

人生で関わることの多い不動産。だからこそ、最低限の知識を身につけて、自分や家族の暮らしに役立てていきたいですね。

わたしたちは、そうした「はじめての不動産」に触れる方の力になれるよう、これからもやさしく丁寧にお手伝いしていきます。

【本日の一曲】
石橋英子 / Coma