2025 07 04

【暮らしの選択】賃貸と住宅購入、どちらがお得? ―月々の支払いから考えてみる―

「今のまま賃貸がいいのか、それとも思いきって家を買った方がいいのか?」

これは、多くの方が一度は考えるテーマではないでしょうか。今回は、月々の支払いという視点から、「賃貸」と「住宅購入」の違いをシンプルに比較してみようと思います。


月々の支払いで比べてみると…

たとえば、家賃6万円の賃貸物件に住んでいるとしましょう。これは、年間で72万円、10年間で720万円、35年間でなんと2,520万円の支出になります。つまり、毎月コンスタントに出ていくお金です。

一方で、仮に中古住宅を購入するケースを考えてみましょう。

  • 中古住宅 500万円
  • リフォーム費用 400万円
  • 諸経費(登記・住宅ローン・仲介手数料など)100万円
  • 合計 1000万円

この1000万円を、住宅ローンで金利1%、35年返済とした場合、毎月の返済額は約28,228円。つまり、賃貸の半額以下の支払いで「自分の持ち家」を手に入れることができる計算になります。

もう少し金額を上げて、たとえば2000万円の住宅でも、同条件であれば月々56,456円。これでようやく、家賃6万円の賃貸とほぼ同水準になる、ということです。


賃貸=住むためにお金を払い続ける

賃貸の大きなメリットは、「身軽さ」と「メンテナンス不要」な点です。急な転勤やライフスタイルの変化にも柔軟に対応できますし、住宅の修繕費用も基本的に大家さん持ち。気軽に住めて、手間もかかりません。

ただ、家賃というのは「住むための使用料」です。つまり、お金を払っても何も資産にはならないのが実情です。しかも、年齢を重ねてからも家賃を払い続ける必要があるので、将来的な不安を感じる方も少なくないようです。


購入=「資産」として残る選択肢

住宅を購入するメリットのひとつは、資産として残るという点です。仮に将来売却した場合、立地や状態次第では、ある程度の資金を回収することも可能です。ローンを完済すれば、以後の住居費はゼロに近くなります。

また、先ほどの例のように「少し古めの住宅をリフォームして住む」スタイルであれば、月々6万円以下の支出で、ローン返済+光熱費(電気・水道・ガス)込みの生活が可能になることもあります。

この方法を選ぶ方の中には、「新築でピカピカ」にはこだわらず、「手を入れながら暮らしを育てていく」ことに魅力を感じる方も多くなってきています。


じゃあ新築だとどうなる?

ここまで見ると、「じゃあ新築だったらどのくらいかかるの?」と思う方もいるかもしれません。

たとえば以下のようなケース。

  • 土地代:1000万円
  • 建物代:3000万円(延床30坪、坪単価100万円程度と想定)
  • 合計:4000万円

これを住宅ローンで35年、金利1%とした場合、月々の返済額は約112,912円になります。

そう、中古+リフォームの例の約4倍です。

もちろん、新築なら断熱性や耐震性能など現代基準の住まいが手に入りますし、設備もすべて最新。満足度の高い生活が送れる可能性が高くなります。でも、そのぶん月々の負担は大きくなり、暮らし方によっては「ローン返済に追われる生活」になってしまうことも。


「どちらが得か」は、数字だけでは決まらない

ここまで数字で比較してきましたが、最終的に「どちらがお得か」という問いの答えは、実はとても個人的な価値観によって変わってきます。

  • 定住志向なのか、柔軟に住まいを変えたいのか
  • 将来どこに住んでいたいのか
  • 子どもの有無、将来の介護、通勤や学区の条件
  • 家に対する愛着や「自分の城」感を求めるかどうか
  • 住宅にかける予算をどう考えるか

などなど、「住まい」は人生において非常に多くのことに関わってくるテーマです。


最後に|あなたにとっての“ちょうどいい”を探そう

賃貸が絶対にダメ、購入が絶対に正解、ということはありません。

ただひとつ言えるのは、「家賃6万円」の暮らしを35年間続けると、それだけで2500万円以上のお金を“使い切る”ことになるということ。そして、同じ6万円の支払いで、工夫次第では自分の家と暮らしを手に入れられる可能性もあるということです。

家のこと、暮らしのこと、お金のこと――

どれを優先するかは人それぞれですが、「何となく」ではなく、自分の価値観に合わせた選択ができるようになることが大切です。

もし、「今の暮らしのままでいいのか、ちょっとモヤモヤしてる」「家を持つってどれくらい現実的なの?」といったお悩みがあれば、ぜひご相談ください。

あなたにとっての“ちょうどいい暮らし”を一緒に探していきましょう。

※計算をシンプルにするためにローン金利1%(10年固定)、団体信用生命保険の特約(ガン、3大疾病)、固定資産税、修繕費などは省いています。詳細が気になる方は、個別にファイナンシャルプラン作成いたします。(オススメ住宅ローンのご案内も)

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【本日の一曲】
Joey Bada$$ / Snakes