室外機の“日よけ”って本当に効果あるの? (設置方法次第で逆効果も!)

今年の夏は本当に厳しい暑さが続いていますね。全国的に記録的な猛暑日が続き、「エアコンなしでは生きていけない!」という方も多いはず。
でも、電気代は上がる一方…。少しでも節約したい、でも命を守るためにはエアコンは欠かせない。このジレンマ、どうにかしたいですよね。
そんな中で、最近よく耳にするのが「室外機に日よけをするといい」という話。
本当に効果があるのでしょうか? そして、実はやり方を間違えると逆効果になることもあるって知っていましたか?
今回は、空調機器メーカー「ダイキン工業」さんの知見をもとに、室外機と上手に付き合うための方法をご紹介します。
エアコンの“相棒” 室外機の役割を知っていますか?
エアコンというと、どうしても室内にある「室内機」を思い浮かべますよね。でも、エアコンは室内機と室外機のコンビで初めて性能を発揮します。
もし室外機の環境が悪ければ、どんなに高性能なエアコンでも本来の力を出しきれません。
室外機は何をしているの?
冷房運転をするとき、エアコンは部屋の熱い空気を冷媒と呼ばれる物質に乗せて外に運び出します。そして、その熱を屋外で放出しているのが室外機の役割です。
つまり、室外機は“熱の出口”。ここがスムーズに働かなければ、部屋を冷やすのに余計なエネルギーが必要になり、電気代もアップしてしまいます。
ところが、真夏のベランダや庭は日差しが強烈! 室外機の周囲の温度が上がりすぎると、冷媒との温度差が小さくなり、熱を逃がしにくくなります。結果、エアコンの効きが悪くなってしまうんです。
実際、ベランダの室外機周りは条件によっては45度近くまで達することもあるそうです。想像しただけで室外機が気の毒になりますよね…。
室外機の日よけカバー、本当に節電になるの?
そこで出てくるのが「日よけ」。最近はホームセンターなどでも「室外機カバー」がよく売られています。
「これで直射日光を防げば節電になるんじゃない?」そう思う方も多いでしょう。
結論から言うと――
効果はあるけど、使い方を間違えると逆効果になります!
なぜ逆効果になるの?
室外機には「吸込口」と「吹出口」があります。
冷却のためにはここにしっかり風が通らなければいけません。ところが、カバーを取り付けたことで風通しが悪くなると、室外機は余計な負荷をかけてしまい、かえって消費電力が増えてしまうんです。
つまり、直射日光を避けることは大事。でも**「風通しを妨げない」ことが最優先条件**なんですね。
日本の知恵で室外機を守ろう!
ダイキン工業さんによると、カバーを使うよりもおすすめなのは、日本の伝統アイテム「よしず」や「すだれ」を使った方法です。
なぜ「よしず」「すだれ」がいいの?
- 直射日光を遮って温度上昇を防げる
- 風を通すので通気性を損なわない
- 取り付けが簡単で、コストも低い
特に、窓の外に設置するだけで室内の温度上昇も抑えられるので一石二鳥!
さらに、室外機に近い場所に日陰を作ってあげれば、効率もぐんとアップします。
打ち水もおすすめ! でも注意点あり
もうひとつ、日本の夏の知恵といえば「打ち水」。
実はこれも室外機の効率アップに役立ちます。周辺の温度を下げることで、室外機が吸い込む空気の温度が下がり、冷房効率が上がるんです。
ただし、ここで注意!
室外機本体に水をかけるのはNG。
高圧洗浄機などで水をかけると電子部品が壊れる恐れがあります。あくまで周囲の地面に打ち水をするのがポイントです。
室外機の掃除はどうする?
「じゃあ汚れたときはどうしたらいいの?」という方もいると思います。
基本は手で取れる範囲のホコリを取り除く程度でOK。雑巾で軽く拭くのがベストです。
大雨で水没した場合は、絶対に自己判断で動かさず、メーカーや販売店に相談してください。
まとめ:ちょっとした工夫でエアコン効率UP!
- 室外機はエアコンの大事な相棒!
- 日よけは「風通しを妨げない」ことが条件
- 「よしず」「すだれ」で日陰を作るのが◎
- 打ち水は周囲だけに、室外機本体にはNG
- 掃除や故障時は自己判断せず、専門家に相談
猛暑はまだまだ続きます。でも、日本の知恵を取り入れながら、ちょっとした工夫で快適さと節電の両方を手に入れましょう。
暑さに負けず、涼しく過ごせる夏になりますように!
【本日の一曲】
The Notorious B.I.G. / Big Poppa (2007 Remaster)