2025 09 03

猛暑日が過去最多を更新!体温超えの危険な夏


香川県で猛暑日が過去最高を更新!今年の夏はまさに「記録ずくめ」

2025年の夏、香川県は歴史に残る異常な暑さとなりました。綾川町滝宮では、なんと猛暑日が53日間に達し(9/3現在)、これまでの県内最多記録を大幅に更新。猛暑日とは、最高気温が35℃以上の日のことですが、今年はそれが当たり前のように続き、「一昔前の真夏日(30℃超え)くらいの感覚で猛暑日がやってきた」という声も聞こえてきます。

9月に入っても残暑は収まらず、気象台は引き続き熱中症への警戒を呼びかけています。高松地方気象台の発表によると、9月3日も各地で35℃超えを記録。22日連続の猛暑日となりました。

この「連続記録」だけでも驚きですが、さらに8月には綾川町滝宮で観測史上最高の38.8度を記録するなど、各地で「観測史上1位」が次々と更新されています。まさに「記録的猛暑」という言葉がぴったりの夏でした。


体温を超える気温の恐ろしさ

最高気温が35℃を超えるということは、人間の体温(約36〜37℃)と同じか、それ以上の状態です。ここで重要なのは、「熱は高い方から低い方に移動する」という性質。つまり、外気温が体温以上になると、体の熱は外に逃げにくくなり、むしろ体に熱がこもりやすくなります。このため、熱中症のリスクは飛躍的に上がるのです。

数年前までは「猛暑日=特別な日」でしたが、今や「普通の日」。そして、今年のように体温を超える気温が当たり前になると、従来の暑さ対策では不十分です。こまめな水分補給やエアコンの使用はもちろん、外出を控えるなどの対策が欠かせません。


なぜ今年はここまで暑いのか?「ダブル高気圧」の影響

気象庁の発表によると、2025年の6〜8月の国内平均気温は平年より2.36度高く、観測史上最高となりました。これまでの記録を塗り替えた原因は、日本列島を覆った「ダブル高気圧」。太平洋高気圧とチベット高気圧が強く張り出し、日本全体を熱のドームのように覆ったことで、熱気が逃げず、猛暑が長期間続いたのです。

さらに、梅雨明け後の晴天続きで日照時間も長く、香川県小豆島町の内海では7月の日照時間が326.9時間と、過去最長を約100時間も上回りました。日差しの強さと連続する猛暑が、今回の異常な夏をつくり出したと言えます。


水不足も深刻、香川で取水制限スタート

高温続きで影響が出ているのは人間の体だけではありません。香川県や徳島県の水源である**早明浦ダムの貯水率が66.8%**まで低下し、平年を大きく下回ったことから、9月2日から第一次取水制限が始まりました。香川県向けの供給量は20%カット。県庁では節水を呼びかけ、トイレの水量を減らす対策も行っています。

幸い、明日から台風接近で雨が予想されており、一時的に状況は改善しそうですが、「取水制限は解除されるまで油断できない」とのこと。水不足は香川にとって長年の課題ですが、今年のような猛暑はその問題をさらに深刻化させています。


台風で一時的に涼しくなるが、残暑は続く

台風が近づくことで、今後数日は雨と風で気温が一時的に下がる見込みです。しかし、気象台は「9月前半も平年より高い気温が続く」と予想。つまり、今年の暑さはまだ終わらないということです。秋の訪れはもう少し先になりそうです。


今年の夏をどう受け止めるか

2025年の夏は、香川県にとっても、日本全体にとっても「異常」がキーワードでした。

  • 猛暑日 過去最多
  • 8月に観測史上最高38.8度
  • 国内平均気温は平年より2.36度高く、史上最高

そして何より、「体温を超える気温」が当たり前になりつつある現実。これは単なる暑さの記録更新ではなく、私たちの生活や健康、水資源、ひいては社会全体のあり方に影響を及ぼす問題です。

今後も残暑は続きます。熱中症対策はもちろん、節水にも協力しながら、この異常な夏を安全に乗り切りましょう。そして、来年以降の気候変動を見据えた「暑さ対策」を、個人レベルでも社会レベルでも真剣に考える時期に来ています。

【本日の一曲】
野口文 / 6018