2026 07 02

香川県の路線価が34年ぶりに下げ止まり

2026年分の路線価が発表され、香川県では34年ぶりに下落が止まり、前年比横ばいとなりました。

長年続いてきた「少しずつ地価が下がる」という流れが、ようやく一つの転換点を迎えたとも言えるニュースです。

しかし、この結果を見て「これから香川県の土地はどんどん値上がりする」と考えるのは少し早いかもしれません。

今回は、路線価のニュースから見えてくる香川県の不動産市場について考えてみたいと思います。


路線価とは?

まず、「路線価」とは何でしょうか。

路線価とは、相続税や贈与税を計算する際の基準となる土地価格です。

毎年1月1日時点の価格をもとに国税庁が公表しており、主要道路に面した土地ごとに価格が設定されています。

実際の売買価格とは異なりますが、その地域の土地価格の動きを知る重要な指標として利用されています。


香川県は34年ぶりに下落がストップ

今回発表された香川県の平均変動率は前年比0.0%

1992年以降、34年間続いていた下落がようやく止まりました。

一方で全国平均は2.9%の上昇

全国では5年連続の上昇となり、現在の集計方法になって以降では最大の伸び率となっています。

香川県は全国順位37位で、前年より一つ順位を下げましたが、「下落が止まった」という点では大きな意味があります。


高松市中心部は引き続き上昇

香川県で最も路線価が高かったのは、今年も高松市丸亀町商店街でした。

価格は1㎡あたり39万円

前年から2.6%上昇し、4年連続の上昇となっています。

背景には、

  • 高松中央商店街の再開発
  • 高松駅周辺の整備
  • サンポート地区の大型施設建設

などがあり、中心市街地への需要が高まっています。

つまり香川県全体が上がっているというよりも、需要のあるエリアが県全体の地価を支えている状況と言えるでしょう。


全国を見ると二極化がさらに進む

全国では東京都が9.4%上昇と最も高く、

  • 東京
  • 大阪
  • 沖縄
  • 北海道富良野
  • 長野県白馬

など、都市部や観光地では大幅な上昇が続いています。

特に訪日外国人は2025年に約4260万人と過去最高を更新し、観光需要が地価を押し上げています。

一方で、四国全体では平均0.2%下落。

全国12地域のうちで唯一前年割れとなりました。

人口減少や地方特有の需要不足が依然として続いていることが分かります。


インフレなのに地価が下がる地域がある理由

最近は物価上昇が続き、「何でも値上がりしている」という印象があります。

では、土地もすべて値上がりするのでしょうか。

実はそうではありません。

土地価格は物価だけで決まるものではなく、需要と供給によって決まります。

例えば、

  • 建築費や人件費が上がる
  • 不動産が現金より価値を持ちやすくなる

こうした理由でインフレは土地価格を押し上げる要因になります。

しかし、

  • 人口が減少している地域
  • 利便性が低い地域
  • 空き家が増えている地域

では、土地を欲しい人が少ないため、インフレでも価格が下がることがあります。

つまり、

「インフレ=全国どこでも地価上昇」ではないということです。


香川県でも地域差は大きくなる

これから香川県でも、土地価格は一律ではなく地域ごとの差が大きくなると考えられます。

例えば、

  • 高松駅周辺
  • 再開発エリア
  • 利便性の高い住宅地

では需要が維持される可能性があります。

一方で、

  • 郊外
  • 公共交通が少ない地域
  • 人口減少が続くエリア

では価格が横ばい、あるいは下落する可能性もあります。

「香川県だから全部同じ」という時代ではなく、エリアごとの選別がますます重要になってきます。


不動産選びは「価格」より「価値」を見る時代へ

住宅を購入する方も、土地を相続する方も、「地価が上がるか下がるか」だけに注目するのではなく、

  • 将来も住みやすい場所か
  • スーパーや病院など生活利便施設があるか
  • 通勤・通学しやすいか
  • 人口が維持されそうか

こうした視点が今まで以上に重要になります。

また、不動産を所有している方も、「昔は高く売れたから今も大丈夫」と思い込まず、現在の市場価格や地域の動向を定期的に確認することが大切です。


まとめ

香川県の路線価が34年ぶりに下げ止まったことは、県内の不動産市場にとって明るいニュースです。

しかし、その背景には高松市中心部の再開発や大型プロジェクトなど、限られた地域の需要が大きく影響しています。

今後は全国的なインフレや建築費の上昇が続く一方で、人口減少も進みます。

そのため、「土地だから安心」「不動産だから値上がりする」という時代ではなく、どこにある土地なのか、どのような価値を持つ土地なのかがこれまで以上に問われる時代になっていくでしょう。

不動産は人生の中でも大きな資産です。だからこそ、ニュースの数字だけを見るのではなく、その背景にある地域の変化や将来性にも目を向けながら、長期的な視点で判断していきたいですね。


◻︎◻︎KSB瀬戸内海放送 香川県の路線価 34年ぶりに下落止まる 「大型施設の建設などの影響が県全体の地価を下支え」
  https://news.ksb.co.jp/article/16689151

  日経新聞 路線価5年連続上昇、伸び2.9%で過去最大 不動産・訪日客需要底堅く
  https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD233ZU0T20C26A6000000/


【本日の一曲】
鈴木真海子 – とりとめのないこと

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