マグニチュードと震度は何が違う? 地震のニュースを正しく理解するために知っておきたいこと
地震が起きたとき、ニュースでは必ずといっていいほど「マグニチュード○○」「最大震度○」という言葉が出てきます。
なんとなく意味は分かっているけれど、
「マグニチュードが大きい=震度も大きいんじゃないの?」
と思っている方も多いのではないでしょうか。
実は、マグニチュードと震度はまったく別のものです。
今回は、地震が起きたときに知っておきたい2つの数字の違いについて、できるだけ分かりやすく整理してみます。
マグニチュードは「地震そのものの大きさ」
まず、マグニチュードです。
マグニチュードは、簡単にいうと**「地震そのものがどれくらい大きかったのか」**を表す数字です。
地震が地下で発生すると、そこから大きなエネルギーが地震波として周囲に伝わっていきます。
その地震が持っているエネルギーの大きさを表したものがマグニチュードです。
ポイントは、1つの地震に対して、基本的にマグニチュードは1つということ。
例えば「マグニチュード7の地震」が起きた場合、高松で起きたマグニチュード7と東京で観測されたマグニチュード7で数字が変わるわけではありません。
地震そのものの規模を表す数字だからです。
マグニチュードは1大きくなるとエネルギーが約32倍!
ここは少し驚くところです。
マグニチュードは、数字が1大きくなっただけで、地震のエネルギーが約32倍になります。
つまり、
M6 → M7:約32倍
M7 → M8:約32倍
ということ。
M8の地震は、M7の地震約32個分のエネルギーを持っていることになります。
さらにM6とM8を比べると、約1,000倍です。
「数字が1違うだけ」と思ってしまいますが、実際にはとてつもなく大きな差があります。
震度は「その場所がどれくらい揺れたか」
一方の「震度」は、もっと私たちの生活に身近な数字です。
震度は、
「その場所で、実際にどれくらいの強さで揺れたのか」
を表しています。
日本では、気象庁が震度0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7の10階級で表しています。
ここで重要なのは、同じ地震でも、場所によって震度が違うということです。
例えば、ある地震がマグニチュード7だったとしても、震源のすぐ近くでは震度6強、遠く離れた場所では震度2ということがあります。
つまり、
マグニチュード=地震そのもの
震度=その場所
と覚えると分かりやすいでしょう。
なぜ同じ地震でも震度が違うの?
大きく関係するのが、震源からの距離と地盤の状態です。
震源に近ければ、当然、強い揺れを感じやすくなります。
一方、同じ距離でも地盤が違えば揺れ方も変わります。
硬い地盤と、軟らかい地盤では、地震波の伝わり方が違うからです。
そのため、1つの地震についても全国各地で異なる震度が観測されます。
ニュースで「最大震度7」と発表されるのは、全国の観測地点の中で最も大きな震度が観測された場所を表しているわけです。
昔は「人」が震度を決めていた
今では当たり前のように数字で発表される震度ですが、昔は気象庁の職員が実際の揺れを体感したり、周囲の被害状況を確認したりして震度を判断していました。
しかし現在は、計測震度計という機械で観測しています。
全国には気象庁だけでなく、地方公共団体や防災科学技術研究所などが設置した震度計があり、全国各地で4,000か所以上の観測点があります。
地震が起きると、こうした観測点の数字が集められ、ニュースなどで「○○市で震度5強」のように発表されます。
香川県にも震度観測点があります
香川県内にも気象庁の震度観測点が設置されています。
高松市、東かがわ市、高松空港、土庄町、坂出市、多度津町、そして観音寺市坂本町などです。
香川県に住んでいる私たちにとっても、地震は決して遠い話ではありません。
普段生活している地域で、どのような地震が想定されているのか、ハザードマップなどを一度確認しておくことも大切です。
地震保険はなぜ国と民間が一緒に運営している?
地震について考えると、もう一つ気になるのが「地震保険」です。
実は地震保険は、民間の損害保険会社だけで完結しているわけではありません。
政府と民間の保険会社が共同で運営する仕組みになっています。
なぜでしょうか。
地震は、台風や火災とは違い、一度に広い範囲で大量の建物に大きな被害を与える可能性があります。
もし巨大地震が発生すれば、数万、場合によってはそれ以上の世帯が同時に被災する可能性があります。
その損害を民間保険会社だけで負担すると、保険会社自身が経営危機に陥る可能性があります。
また、「いつ、どこで、どれくらいの地震が起きるのか」を正確に予測することも非常に難しい。
そのため、民間保険会社が引き受けた地震保険について、政府が再保険を引き受ける仕組みが取られています。
これは、巨大災害が発生したときにも被災者の生活を支えるための重要な仕組みです。
「マグニチュード」と「震度」を分けて考えよう
地震のニュースを見たときは、
「マグニチュードが大きいから、この地域も必ず大きく揺れた」
と単純に考えるのではなく、
マグニチュードは地震そのものの規模
震度は自分がいる場所の揺れの強さ
と分けて考えると、とても分かりやすくなります。
マグニチュードが大きくても遠く離れていれば震度は小さいことがありますし、逆に比較的小さな地震でも震源が近ければ強い揺れになることがあります。
住宅や不動産を考えるときも、「大地震が起きるかどうか」だけでなく、その場所でどのくらい揺れる可能性があるのかという視点が重要です。
家を買うとき、建てるとき、あるいは今住んでいる家を見直すとき。
地震の数字を正しく理解することは、防災を考える最初の一歩なのかもしれません。
◻︎◻︎気象庁 震度とマグニチュード
https://www.jma-net.go.jp/sendai/knowledge/kyouiku/eqvol/i_m.pdf
高松地方気象台 香川県内にある気象庁の観測所気象官署
https://www.jma-net.go.jp/takamatsu/5_about/info/kansokusho/kennai_kansokusho.html
【本日の一曲】
星野源 Gen Hoshino – 好き
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