2026 05 18

相続した家の名義変更をしないとどうなる?

2024年義務化で知っておきたい「相続登記」の基礎

親やご家族が亡くなり、実家や土地を相続することになったとき、多くの方が最初に悩むのが「家の名義変更って必要なの?」という問題です。

実際にご相談いただく中でも、

「住む予定がないからそのままにしている」
「相続人同士でまだ話がまとまっていない」
「何から手を付ければいいか分からない」

という声は少なくありません。

しかし、不動産の名義変更(相続登記)は、2024年4月から義務化されました。昔のように「とりあえず後回し」が難しくなってきています。

今回は、相続した家の名義変更をしないとどうなるのか、初心者の方にも分かりやすく解説します。


相続した家の名義変更とは?

相続した家の名義変更とは、亡くなった方名義の不動産を、相続人名義へ変更する「相続登記」のことです。

人が亡くなったからといって、登記簿の名義が自動的に変わるわけではありません。

例えば親名義の実家を子どもが相続して住んでいても、法務局で相続登記をしなければ、登記簿上はずっと親の名前のままです。

つまり、実際には住んでいても、法的には所有者がはっきりしない状態になってしまいます。


2024年から相続登記は義務化されました

2024年4月1日から、相続登記は法律上の義務となりました。

期限は、

「相続を知った日から3年以内」
または
「遺産分割で所有者が決まった日から3年以内」

です。

正当な理由なく放置すると、10万円以下の過料が科される可能性があります。

「昔の相続だから関係ない」と思われる方もいますが、実は過去の相続にも適用されます。

これまで相続登記がされず放置された不動産が全国的に増え、空き家問題や所有者不明土地が社会問題になったことが背景にあります。


名義変更をしないと起こる主なリスク

① 家を売却できない

最も多いのがこのケースです。

不動産を売却するには、「自分が所有者である」と登記簿で証明する必要があります。

名義が故人のままでは売却契約が進みません。

実際、「売ろうと思って初めて名義変更していなかったことに気付いた」という相談も珍しくありません。


② 家を担保にできない

住宅ローンや事業資金などで不動産を担保に使う場合も、名義変更が必要です。

金融機関は登記簿で所有者を確認するため、故人名義では融資手続きが進みません。

将来的な資産活用を考えている方ほど、早めの登記が大切です。


③ 固定資産税や管理責任はなくならない

「名義変更していないから自分には関係ない」

実はこれは大きな誤解です。

相続が発生すると、不動産の管理責任や固定資産税の支払い義務は、相続人に引き継がれます。

空き家であっても税金はかかります。

郵便物が届かず納税通知に気付かないまま、延滞金が発生してしまうケースもあります。

さらに、老朽化した家が倒壊や火災などで近隣に被害を与えた場合、相続人が責任を負う可能性もあります。


④ 相続人同士のトラブルになることも

相続登記をしないまま放置すると、

「誰が管理するのか」
「固定資産税は誰が払うのか」

という問題が起こりやすくなります。

特に実家近くに住む一人だけが管理や費用を負担し、不公平感から兄弟間の対立に発展するケースは少なくありません。

相続はお金の問題だけでなく、感情の問題にもつながります。

だからこそ、早めの整理が大切なのです。


⑤ 放置すると相続人が増えてしまう

相続登記をしないまま次の相続が起こると、権利関係はどんどん複雑になります。

祖父名義のまま放置

父母が亡くなる

孫世代へ相続

という流れになると、関係する相続人が10人以上になることも珍しくありません。

連絡が取れない相続人がいる、遠方に住んでいる、話し合いがまとまらない――。

こうなると売却も登記も非常に難しくなります。

「自分の代では大丈夫」ではなく、次の世代に負担を残さない視点が大切です。


⑥ 空き家放置で固定資産税が上がることも

相続した家を放置し老朽化が進むと、自治体から**「特定空き家」**に指定されることがあります。

そうなると住宅用地の軽減措置が外れ、固定資産税が最大6倍になる可能性があります。

さらに改善されなければ、行政代執行による解体や費用請求につながるケースもあります。

「使わない家なのにお金だけかかる」

そんな状況になる前に、管理や活用を考えることが重要です。


相続登記の流れは?

手続きは大きく5つです。

① 不動産の登記内容を確認
② 遺言書や遺産分割協議で相続人を決定
③ 必要書類を収集
④ 法務局へ申請
⑤ 登記完了・新名義へ変更

戸籍収集や書類準備は意外と手間がかかります。

特に相続人が多い場合や昔の戸籍が必要な場合は、司法書士へ相談した方がスムーズです。


相続した家は「その後」を考えることも大切

登記はゴールではありません。

その家を、

・住む
・貸す
・売却する

どうするのかも重要です。

住む予定がなく、管理も難しい場合は、早めの売却が現実的な選択になることもあります。

空き家は持っているだけで維持費や税金がかかり、時間とともに価値が下がってしまうためです。


まとめ

相続した家の名義変更は、「そのうちやろう」ではなく、早めに動くことが大切です。

放置すると、

・過料のリスク
・売却できない
・固定資産税や管理負担
・相続人トラブル
・空き家問題

など、思わぬ問題につながる可能性があります。

せとうち不動産では、提携司法書士と連携し、相続登記からその後の売却・活用までサポートしています。

「何から始めればいいか分からない」
そんな段階でも大丈夫です。

相続した家や空き家でお困りの方は、お気軽にご相談ください。


◻︎◻︎法務局 相続登記・遺贈の登記の申請をされる相続人の方へ
  https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page7_000001_00014.html


【本日の一曲】
Marsha Ambrosius – Smoke

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